レコーディングについて
現在ではテクノロジーの進化により、レコーディングの方法も様々な手法が取り入れられています。デジタル技術やテクノロジーの進化について、著書「デジタル音楽の行方」ではこの様に書かれています。以下はその引用の一部です。
「ミュージシャンは自身のホームスタジオで、作曲、編曲、録音、アルバムCDを完成させるまで、設備やソフトウェア全額込みでたいてい五千ドルもかけずにすべて行える。その品質が、二十五万ドルのレコーディングスタジオでプロによって制作、録音されたCDと同じとはいわないが、一つ確かなことがある。それは、敷居が低くなって、まさに誰でも自分のCDを作れるということ。」
この様にDTMソフトが使用出来れば、ある程度の高音質な楽曲を自主制作する事が出来ます。全体的な仕上がりや流通の事を考えれば、エンジニアに依頼する事になります。しかし、ある程度の知識があるのと無いのとでは、イメージを伝える段階で差が出てしまいます。ですのでなるべく自分でDTMを使用して、レコーディングを勉強しておく事をおすすめします。
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こちらでは、DTMを利用したレコーディング方法を簡単に紹介していきます。一つの例として参考にしてみて下さい。
一般的なレコーディングの流れとしては、まず楽器隊であるドラム、ベース、ギターの各パートからレコーディングします。一度全体を通して一発録りをしてからイメージをつかみます。
ドラムについてはチューニングをしっかりと行って生演奏で録音します。この段階で完成度に差が生まれる大事な作業です。そして、まずリズムの中心であるドラムパートのテイクを決定します。
続いてドラムパートに合わせてベース・ギターをレコーディングします。ベースやギターはオンマイクで録音する場合はアンプに関してはしっかりと音の出る小型〜中型アンプを利用しましょう。
ライン録音の場合はスピーカーシミュレーターやアンプシミュレーターを利用すればリアル感が出ます。そしてイコライザーを使って帯域を調整し、コンプレッサーをかけて音を揃えつつ音圧をかけていきます。
通して録音してから細かい部分は数テイクに分けて録音して、波形をコピー&ペーストしながら各パートのトラックを完成させていきます。
次にギターソロやシンセサイザー、ピアノ、パーカッションなどの各音を重ねてレコーディングします。楽器のパートの録音が完成すれば、いよいよボーカルの録音です。
ボーカル録りでは、コントロールルームなどで一日に一曲程度の割合でレコーディングを行います。すべての各パートのレコーディングが完成すれば、ここからDAWソフトを使用してミックス作業を行います。
各パートの波形を編集したり、エフェクトをかけて調整していきます。そして最終段階のマスタリング作業によって音圧などの調整を行って完成です。自分達で出来るレコーディングについてはここまでです。
本格的なCDのマスター原盤を作成する場合は、レコーディングスタジオを利用します。利用出来るサービスは各パートのトラック素材のレコーディング、素材の波形編集、エンジニアによるトラックダウン、マスタリングなど。全国のCDショップへの発売に向けたCD制作のサービスを行っています。
こちらではマスタリング、ジャケットデザイン、CDプレスを含めたレコーディング&プレスなどのサービスも行っています。
基本的にレコーディングスタジオでは、曲数や編集時間にもよりますが、高額の費用がかかります。(一日に3〜10万円など)編集・マスタリングに時間をかける程にさらに料金がかかります。
そのためCDのマスター原盤の制作費を抑えるため、レコーディングからマスタリングまでを自宅のDTM等で個人が行う場合もありますが、音質の決め手は編集・マスタリング段階にありますので、なるべく専門のエンジニアに依頼しましょう。
参考までにお金があればの話しですが、最近では大きなレーベルのマスター原盤制作では、メジャーレコード会社が提携するレコーディングスタジオなどを利用している事があります。商用のCD制作を目的としたプロのアーティストの機材(例えばDAWソフトではProTools、NUENDO、Cubaseなど)を使用する制作方式でCDが制作出来ます。
全国での流通を目標にする場合、CDを自主レーベルとして製作してプレス業者に依頼します。例えば、最近では高品質なCDプレスを1,000枚で10万〜20万円程度で行える所もたくさんあります。
プレス業者にCDプレスを依頼する際には、マスターとなるCDを作成します。完全にマスタリングが済んでいるCD-R、CD盤面のデザインデータ(Illustrator形式)が必要です。
ただ単に一枚作ればいいというのではなく、プレス業者では「マスターCDのマスタリングには専用のライティングソフトを使用して下さい」などという入稿規定があります。人気があるのは「TOAST WITH
JAM」というライティングソフトです。
特にマスターCDにはISRC(International Standard Recording
Code)という国際標準レコーディングコードやJANなどのバーコード情報、PQというトラックのマーカー、曲の開始と終わりを意味するタイムコードなどのコード情報が必要です。
印刷物に関しては、規定文やコードを印刷する必要があるので、CDプレスまたは印刷業者に依頼しましょう。またCDの版面にはディスクマークを入れる事が義務付けられています。下記にCDプレス業者を掲載していますので参考にして下さい。
■CDの製作に役立つサイト
日本レコード協会
日本レコード協会のホームページです。こちらの「音楽CDが出来るまで」がわかりやすいです。またこちらはレコーディングの識別に利用される、唯一の国際標準コード「ISRC」の登録管理機関でもあります。個人でも申請の手続きが行えます。
STUDIO ASP
全国のリハーサル&レコーディング音楽スタジオ総合ガイドです。
ALL ABOUT DTMデジタルレコーディング
DTM、MIDI、オーディオレコーディング、音源関連のお役立ち情報が満載のサイトです。その道のプロがナビゲート。
わかりやすいDTM講座
このサイトではDTMを使用して楽曲を制作する方法をわかりやすく説明してくれています。とてもわかりやすいのでぜひ参考にして下さい。当サイトも掲載していただいております。
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